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いよいよ春爛漫のすばらしい季節を迎えます。今回は、集団生活のきまりを守るということをテーマとしてとりあげます。とくにしつけの面で、身のまわりの整頓、あとかたづけの習慣が育つことを目標に、はきものをきちんとそろえることをとりあげます。
しつけの最初は、はきもののしつけか ら、ということばがありますが、はきもののしつけひとつとっても、日本の礼儀作法は、日本人の「心」を育てるために、欠くことのできない大切な規範です。
はきものをそろえるというしつけの中に、いくつかの効果があります。
その1、自分のことが自分でできるという自覚です。これは2歳児でもできます。毎日 つづけることによって、自分のことは自分でする、あとかたづけをきちんとする、という自律心が育ちます。
その2、整頓の美しさに気づかせます。とくに靴箱にいれるとき、爪先にせよ、かかと にせよ、一斉にそろえるということは、人の目に美しくうつることを意識しますから、 人を思いやる気持ちへとつながっています。玄関の整頓、お掃除のおてつだいへと発展すれば、素晴らしいです。
その3、お友だちや家族のはきものが乱れていたら、すすんでなおせるようにすると、人ために奉仕する気持ちへと発展していきます。また、そのしぐさを通じて、ほかの人との心のかかわりが生まれますし、気持ちのよいものです。
その4、身だしなみや、身のこなしに関心をもたせます、はきものをそろえるという気持ちで、精神的な乱れを静め、靴のかかとをふんだり、乱暴なぬぎ方やはき方をしたりしなくなります。
むかしの偉人で、幼少の頃、はきものをそろえてぬぐことだけを母親からうるさく言われ、しつけられたと言っている人がいました。はきものの、しつけ、ただひとつでも、毎日確実につづけられたならば、その子の人間性の成長に、どれほど大きな影響があるか知っていただきたいところです。
やろうと思えば、だれにでもできることでありながら、おそらくだれもできていないと思われるのが、はきもののしつけです。つまらないこと、といわないで、幼少の子どもなればこそ、まずできるところから、毎日確実にやらせてみてください。きっと家庭が明るくなり、ようすがかわってくると思います。
Bear Child Education Academy